仮想通貨(暗号資産)と言えばビットコインが有名ですが、世界には数千種類ものアルトコインが存在しています。アルトコインの多くはビットコインにはない個性的な特徴を有しており、中には今後の大きな値上がりが期待されているものもあります。
そこで今回はアルトコインのおすすめ銘柄を紹介します。ぜひ投資の参考にしてください。
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大企業も注目するイーサリアム(Ethereum/ETH)
2019年9月30日現在、アルトコインの中で最も時価総額が高い仮想通貨(暗号資産)がイーサリアム(Ethereum/ETH)です。日本の仮想通貨取引所でも広く購入することができ、知名度も高いのではないでしょうか。
イーサリアムは正確にはDApps(分散型アプリケーション)や、自動で契約を実行するスマートコントラクトを構築するためのプラットフォームの名称です。
私たちがイーサリアムと呼ぶ通貨は、正確にはイーサリアムプラットフォーム内部で流通する「イーサ(Ether)」というものです。イーサリアムはイーサリアムのブロックチェーン上で稼働するトークンを作るための規格を提供しており、現在では多くのトークンがイーサリアムを元に制作されています。
またイーサリアムは多くの大企業がその技術に注目しており、共同で「イーサリアム企業連合(Enterprise Ethereum Alliance, EEA)」という組織を設立しています。EEAにはマイクロソフトやインテルなどの世界的大企業や、トヨタやKDDIなどの日本の大企業も参加しており、より企業向けにイーサリアムを活用する手段を模索しています。
イーサリアムの有する技術への需要は年々高まっており、今後その価格も上昇する可能性が高いです。2019年12月までに、9月30日現在のおよそ2倍以上である40000円に達するという予想もされています。
送金ソリューションとして期待されるリップル(Ripple/XRP)
リップル(Ripple/XRP)はリップル社の開発する仮想通貨(暗号資産)です。またリップルというのはアルトコインの名称だけではなく、リップル社の提供する送金システム「リップル・トランザクション・プロトコル」の略称でもあります。
通貨リップルは送金システム内で国際送金のブリッジ通貨(2通貨間の橋渡しとなる通貨)として機能し、送金コストを削減し、送金プロセスを単純化します。加えて従来のコルレス銀行による国際送金よりも迅速に送金ができます。
リップルはブロックチェーンを用いた、厳密な意味での「仮想通貨」ではありません。リップルが採用しているのは「XRP Ledger」というもので、取引の承認はリップル社の選定した「バリデーター」という専門のノードが行います。
そのため他の仮想通貨と違い、中央集権的であるという批判もあります。将来的にはバリデーター選出もリップル社の手を離れ、その人数も増えることから、反中央集権的なシステムに近づいていくとされています。
しかしながらその機能面は優れており、次世代の送金ソリューションとして期待されています。リップルの送金ネットワークである「RippleNet」には世界中の中央銀行や商業銀行が名前を連ねています。日本でも61の銀行が登録するなど、実用化に向けて動いています。
リップルはSBIホールディングスが支援をしているなど、日本とも縁の深い仮想通貨です。日本の仮想通貨市場ではビットコインについで2番目に取引高が大きいというデータもあるそうです。
ビットコインから枝分かれしたビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)
ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)は2017年8月に、ビットコインの仕様変更に伴う、ハードフォークという枝分かれによって生まれた仮想通貨(暗号資産)です。
ビットコインという名前をしていますが、アルトコインのひとつです。ビットコインではブロックチェーンを構成するブロックの容量が1メガバイトしかなかったために、取引量が増えることで送金の遅延が発生する「スケーラビリティ問題」が課題となっていました。
そこでビットコインキャッシュはブロックの容量を8メガバイトに拡大することでスケーラビリティ問題を解決しようとしています。ビットコインキャッシュは2018年5月にブロックサイズを32MBに拡大し、スマートコントラクトを実装するハードフォークを、2018年11月にも再度ハードフォークを実施しています。
現在ではビットコインを元にしたフォークコインも多いですが、ビットコインキャッシュが最も時価総額が高くなっています。ビットコインキャッシュはよりビットコインの理念に忠実とも言われており、より優れた決済手段として普及することが期待されています。
ビットコインをサポートする仮想通貨(暗号資産)ライトコイン(Litecoin/LTC)
ライトコイン(Litecoin/LTC)はビットコインのサブアセットとして2011年10月に開発された仮想通貨(暗号資産)です。主要な仮想通貨の中では、ビットコインに次ぐ歴史を有しています。ライトコインはビットコインよりも発行枚数が多く、取引承認までの時間が短く設定されています。そのためビットコインよりも実際の利用に即した仕様となっています。
ビットコインとライトコインは、金と銀の関係にあると言われます。2019年に入り、ビットコインは金に近い性質を持ち始めました。中国とアメリカが貿易戦争を起こし、両国の株式市場が動揺することでビットコインが値上がりをしたのです。ビットコインは国際事情にされない安定資産として、投資家が自らの資金の退避先として選ばれたのです。そのためビットコインは「デジタルゴールド」と呼ばれるようになりました。
文字通りビットコインが「金」に近づいたことで、今後「銀」であるライトコインの価値も相対的に上昇していくかもしれません。
無価値なのに価値が上昇していったイオス(EOS/EOS)
イオス(EOS/EOS)はICOで歴代最高額の約4000億円を調達したことで注目された仮想通貨(暗号資産)です。
中国の国家機関による格付けでは、イオスは名だたる通貨を抑えて格付けで1位に輝きました。このランキングでは技術的な部分が評価されるため、中国の機関はイーサリアムやビットコインなどより、イオスのほうがより高い技術を有していると評価したことになります。
イオスの特徴はトランザクション処理速度と手数料にあります。ビットコインでは毎秒6件、処理速度が自慢のリップルでも毎秒1500件のところを、イオスでは毎秒100万件も処理可能です。つまり処理の遅れ、スケーラビリティ問題とはまったく無縁ということです。
更にビットコインなどでは取引量が増えると、より取引を迅速にするために手数料を高く設定する必要があります。もしこのままビットコインの取引量が増え続ければ、いずれビットコインの手数料は銀行の手数料を超える可能性もあります。
ですがイオスでは手数料が一切かかりません。スケーラビリティ問題も無縁なら、手数料もかからないとなれば、送金システムとしては理想的です。そのような事態を可能にした技術を評価されたからこそ、多くの人や機関にその価値を評価されているのでしょう。
実はイオスはICOを実施した当時は、無価値のトークンでした。ICO実施後にイーサリアムブロックチェーンから独立し、メインネットを立ち上げる予定だったのですが、トークン自体はイーサリアムベースで開発されたために、なんら価値を持たなかったのです。つまり純粋にICOのためにトークンが開発されたことになります。にもかかわらず4000億円も調達できたというのが、イオスの有するポテンシャルを最もよく示しているでしょう。
まとめ
今回は今後注目したい、アルトコインのおすすめ銘柄を紹介しました。今回紹介したものは時価総額も高く、将来性も見込めるものです。アルトコインは今回紹介したもの以外にも、数千種類もあります。一獲千金を狙うなら、いわゆる草コイン投資も視野に入るかもしれません。
ただアルトコインを選ぶときには、その通貨がどういった特徴を有しているのかや、信用できる開発元かどうかなどを調べておくことが重要です。騙されて資金を失う場合もあるので、安全を期すなら、今回の記事をぜひ参考にしてください。