仮想通貨(暗号資産)と聞くと投資のイメージが強いかもしれません。ですが仮想通貨は名前の通り「通貨」として、決済に使うこともできます。
特に有名なビットコインはもともと新しい決済システムとして開発されたもので、日本でもビットコイン決済のできるお店は少なくありません。今回は日本でビットコイン決済ができる場所を紹介していきます。
ビットコイン決済は今後日本でも注目が増していくかもしれません。早めに慣れておきましょう。
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ビットコイン決済の便利な点とは?
ビットコイン決済の便利な点は、銀行や国家などが管理をしていないことにあります。円やドルといった通貨はその国でしか使えないため、海外で買い物をするときには両替をしなくてはなりません。余計な手間も増え、手数料やレートによっては損をすることもあります。
その点、ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号資産)は管理者がいないため世界共通の通貨として利用できます。仮想通貨(暗号資産)を使うことで両替の手間を省くことができ、手数料などのコストも安く済みます。
また現金を使わない、いわゆる「キャッシュ決済」だと店舗側がカード会社やペイメントサービス提供企業に手数料を払わなくてはいけません。飲食などの小口決済をメインとする店舗では導入しにくくなってしまいますが、仮想通貨(暗号資産)では決済手数料が他の決済サービスよりも低くなるので、店舗側にもメリットがあります。
ただ円やドルは国の信用によって価値が担保されていますが、仮想通貨(暗号資産)の価値は誰も保証してくれません。そのためボラティリティ(価格変動)が大きく、使い勝手が悪くなってしまいます。
ビットコイン決済ができる場所を紹介
「coinmap」というサイトによると、世界でビットコイン決済ができる店舗は14927もあるそうです。そのうち日本では東京や大阪を中心に261の店舗がビットコイン決済を導入しています。
また実店舗のほかに通信販売でビットコイン決済を導入している企業もあります。ここでは日本国内でビットコイン決済ができる主な場所やサービスを紹介していきます。普段使うことの多いお店でもできることがあるので、ぜひ試してみてください。
ビックカメラ
全国にチェーン展開する家電量販店であるビックカメラは、全店舗およびネットショップであるビックカメラ.comでビットコイン決済を導入しています。上限は30万円までで、bitFlyerのレートに準じています。
2017年4月に有楽町店と新宿東口店に試験導入し、同7月から全国に展開しています。ビックカメラではポイントカードを利用することで購入金額の一部がポイントバックされますが、ビットコイン決済だと現金同様10%が戻ってくるので使い勝手もいいです。
家電量販店だとコジマやソフマップも一部店舗でビットコイン決済に対応していますが、店舗数はビックカメラに及びません。
メガネスーパー
メガネや補聴器などを取り扱いメガネスーパーは2017年7月3日から全国334店舗でビットコイン決済を導入しました。ビットコインのハードフォーク騒動によって7月25日から8月8日までは中断していましたが、それ以後は再開しています。
メガネスーパーでは海外からコンタクトのまとめ買いなどの需要があるため、訪日外国人向けの決済サービスを積極的に導入しておりビットコイン決済もその一環のようです。
H.I.S.
大手旅行会社であるH.I.S.は、2017年9月23日から首都圏内9拠点38店舗でビットコイン決済を導入しました。bitFlyerと提携し、決済サービス導入時にはビットコイン決済限定商品やビットコインのプレゼントなども行っています。
H.I.S.は国内企業でも仮想通貨(暗号資産)への関心が高く、H.I.S.の運営するハウステンボスでは「テンボスコイン」という独自の仮想通貨の発行も発表しています。
bitFlyer
BitFlyerは日本でも有名な仮想通貨取引所のひとつですが、ビットコイン決済のできるECサイト「ビットコインをつかう」を運営しています。「ビットコインをつかう」では電子書籍や、ゲーム内通貨などを買うことができます。
ビットコインはボラティリティが大きい点が決済手段としての普及をさまたげています。しかし「ビットコインをつかう」では「通常より安く商品を買える」とボラティリティの高さを逆手に取った宣伝文句でアピールしています。
「ビットコインをつかう」のほかにも、ビットコイン決済ができるECサイトとしては電化製品などを購入できる「ビットコインモール」や「いろいろストア」といったものがあります。
湘南美容クリニック
湘南美容クリニックの経営母体であるSBCメディカルグループは、2018年4月9日にbitFlyerと提携してビットコイン決済を導入しました。
SBCメディカルグループは湘南美容クリニックを始め不妊治療や血管外科、薄毛治療など幅広い分野に対応しており、日本国内外に74店舗を構えています。ビットコイン決済は200万円分まで対応しています。
ビットコイン決済は日本でも女性向けのサービスで積極的に導入されており、美容外科の分野にも進出したことになります。
ビットコイン決済の方法を紹介
購入した仮想通貨(暗号資産)は「ウォレット」というものに保存することで決済に使えるようになります。
スマートフォンに仮想通貨交換業者のアプリか専用のモバイルウォレットアプリを入れ、その中でビットコインを管理しておくと実店舗での決済に利用しやすくなります。
実際の決済方法は店舗やサービスによって微妙に異なりますが、ビットコイン決済に対応した店舗は支払い用にQRコードを用意している場合が多いです。支払うときはウォレットを立ち上げて、QRコードを読み込むだけで大丈夫です。
ビットコイン決済を利用するときには違うQRコードを読むなどして、ビットコインの送り先を間違えないように注意してください。もし間違えてしまうとキャンセルはできません。必ずアドレスを確認してください。
ビットコインATMも利用しよう
ビットコイン決済を利用したいがうっかりモバイルウォレットに入金を忘れてしまったというときには、ビットコインATMですぐにビットコインを購入できます。
ビットコインATMはウォレットと現金さえあれば即座にビットコインを購入できるほか、反対にビットコインを現金に変えることもできます。
まだ日本ではビットコイン決済も普及しているとは言えません。どうしても現金が必要になったときにもビットコインATMを利用しましょう。
日本にはビットコインATMは5ヵ所に設置されています。東京に3か所、福岡に2か所あるので近郊に暮らす人や旅行するときは場所を確認しておくといいでしょう。
まとめ
今回は投資のイメージが強い仮想通貨(暗号資産)の中でも、ビットコインを使った決済について紹介しました。
日本ではビックカメラなど全国展開するチェーンから個人営業の店舗まで幅広い分野でビットコイン決済が導入されています。
今後は2020年の東京オリンピックに向け、よりビットコイン決済に注目が集まる可能性もあります。仮想通貨(暗号資産)の持つ性質はインバウンド(訪日外国人)にとって魅力的に映るでしょう。
日本国内でもキャッシュレス決済への関心が高まっており、ビットコイン決済普及のきっかけとなるかもしれません。ビットコイン決済ができる店舗は全国にあるので、探してぜひ利用してみてください。